Concept

その土地、地域の「standard」であり続けるコト。

ヒトには人それぞれの個性があります。 パンにも個体それぞれの個性があります。
その個性を生かし、私たちなりの「Standard」を見つけ出していく、 そして自分たちの「Standard」がその地域、そして世の中の基準になるような そんな未来に向けて、訴えていくようなパン屋であり、レストランでありたいと思っています。
当店は、大きく分けて「パン屋」と「レストラン」の二つの顔を持っています。
どちらの“顔”も産地や地域から育まれた“食”の『Standard』を大切にしています。

例えば、パン屋。

今でこそ日本人の食卓にも欠かせない「クロワッサン」。
そして「食パン」。
この二つには大きな性格の違いがあります。
「クロワッサン」であれば、やはりフランス産の小麦を使用した方が、それ自体の美味しさを表現できるような気がします。
逆に、日本人の味覚などにあわせて、フランスの「pain de mie(パン・ドゥ・ミ)」を配合などでアレンジした「食パン」は、やはり日本人の食習慣や味覚に合わせて作られるものなので、国産小麦の方が美味しい気がします。

私たちは、そんなパンや素材の個性を大切にします。
「この素材しか使わない!」とか、何か宣言をすることなく、
海外産の小麦も、国産の小麦も、バターも含めて、
時代時代の味覚にあわせ、パン作りの過程でベストな素材を選定し、
「このパンにはこの素材かな」そんなコトを毎日考え、そしてそれを食べるお客様に丁寧に表現していきたいと思っています。

小麦について

  • フランス産、国産小麦をバランスよく配合し、素材・商品それぞれの個性にあわせて使用しています。自家製酵母を採用し、オリジナル性を追求するため、可能な限り独自製法、独自の配合でパンを製造しています。
  • 北海道産 春よ恋 蛋白量が高く焼成する事で風味、旨味がより一層感じられる強力粉ハード系、食パンなど
  • 北海道産 キタノカオリ ほんのり甘くもちもちとした食 感、黄色みがある。乳製品との相性が良く合わせる事で、ミルキィーさが感じられる強力粉。ハード系、食パン、菓子パン。
  • 北海道産 春よ恋 石臼全粒粉 全粒粉タイプ、石臼で摩擦熱を極力かけずひく事で栄養価の高いのが特徴。ハード系、焼き菓子。
  • 北海道産 ライ麦粉 外国産のすきっり、シャープな甘みに比べると、甘く、深みのあるライ麦粉。ハード系、焼き菓子

酵母について

  • ルヴァンリキッド
    液状の自家製酵母です。ライ麦から起こした酵母で風味、保湿性、保存性が増します。
    当店の核となる酵母で、パン全般に使用しています。
  • レーズン種
    レーズンから起こした果実酵母です。フルーティーな甘みとフレーバーが特徴です。
    パン全般に使用しています。
  • サワー種
    ライ麦の自家製酵母です。ルヴァンリキッドよりライ麦の比率が多い酵母です。
    ライ麦独特のフレーバー、酸味があります。ライ麦パンに使用しています。

バターについて

  • 四つ葉発酵バター
    北海道産、風味、こくが強く感じられます。バターを強調させたい商品に使用します。
  • 明治バター
    スタンダードタイプ。サッパリとキレが良く風味が良い。オールマイティーなバター。

水について

水は基本的に浄水です。フランス産小麦のバケットは、コントレックスを使用しています。日本の水は軟水なのでフランスの硬度に合わせる為に、浄水とコントレックスを混ぜて使用します。ミネラルが豊富なので厚くて香ばしいクラスト(皮)と濃厚なバゲットになります。

続いて、レストラン。

「食」を語る上では欠かせないレストラン。
私たちのレストランでは「地域の素材」をメインに使用した、カジュアルで肩肘張らず利用して頂けるレストランを目指しています。
日本の文化、その土地の文化。
それはその土地の“食”を伝えてきた文化でもあります。
土壌や水質など、その土地(地域)の特性、性質を歴史の中で最良とされ生かされてきた食材たちを、
私たちなりに考え、どの様にその文化をより気軽に、身近に、伝えてくことが出来るかを考えているレストランです。

小さくても存在感のある、個性豊かな食材、スタッフたちが作り出す私たちが考えていく“食”の「Standard」を是非味わってみてください。

そして夜の顔。

このお店は日中の顔とは全く異なる表情になります。
観光客も歩くことなく、落ち着いたしっとりとした空間となります。
オトナの夜を楽しむような、静かで清楚な場所へと形を変えていきます。